投資家にとって下落トレンドがいつ終わるかを判断することはとても重要ですが、下落トレンドが終わったかと思って株を購入すると、またそこからズルズル下がっていくということがよくあります。
そこで今回は、下落トレンドから上昇トレンドへの転換を表す「フォロースルーデー」についてわかりやすく解説していきます。
このブログで下のことが分かります。
- フォロースルーデーの条件は?
- 注意点は?
- 実際にいつ起きた?
フォロースルーデーは、著名投資家の”じっちゃま”も愛用しているサインなので理解しておくことで相場の転換点を見つけやすくなります!
それでは、転換サインのフォロースルーデーについて学んでいきましょう!
フォロースルーデーとは?
フォロースルーデー ( Follow through day )とは、ウィリアム・J・オニールによって考案されたトレンド転換サインであり、下落トレンドから上昇トレンドへの転換を示します!
ウィリアム・J・オニールさんは、オニールの成長株発掘法の本でも有名な米国の投資家さんです。
そして、このフォロースルーデーとはオニールが運営しているインベスターズビジネスデイリー(investors business daily : IBD)というメディアの中で、通知されているようです。
私自身そのメディアの中を探してみたのですが、恐らく有料会員のみが見れるページに書いてあるようです。。
ですので、このブログでは、自分でもフォロースルーデーを見つけれるように、続いて条件や注意点などをわかりやすく説明していきます!
フォロースルーデーの条件
フォロースルーデーが起きる条件を3ステップで説明していきます!
これは、IBDのホームページにまとめられていたものですが、ステップ1のコレクション(調整局面)については調整局面ではない下落相場が起きても大丈夫なようです。重要なのは、ステップ2とステップ3です!
コレクション(correction)とは、直近の最高値よりも10%以上の暴落して始まる下落調整局面のことをいいます。
調整局面とは、株価が急上昇・下落し続けたあとに、適正価格に戻るために一旦落ち着くタイミングで起こります。この時、投資家達は今後の株価がいくらになるか、はたやそのままのトレンドが継続するか、逆のトレンドになるかを見極める時間です。
コレクションとは、英語でcorrection と書き、「訂正、修正、補正」という意味があります。
ラリー(Rally)とは、株の世界では小さな上げ下げを伴いながら上昇していく動きのことをいいます。ラリーが継続する条件は、1日目の底値を下回らずに徐々に上昇していくことです。
そして重要なポイントとしてラリー中に上昇していく際の上げ幅や出来高の大小は関係ないです!
最後のステップで、ラリー開始後4日目〜7日目に主要な指数(S&P500やNASDAQなど)が、出来高上昇を伴って大きく上昇する(+1%以上)と、その日がフォロースルーデーとなります!
この出来高が上昇する理由としては、機関投資家が今後上昇相場が来ることを期待して株を購入していることが考えられています!
この4日目と7日目は、必ずこの間というわけではないですが、4日目と7日目の間に出るフォロースルーデーは強い傾向があるという傾向のもと、このように言われています。
なので、4日目〜7日目は「強いフォロースルーデー」とそれ以外の日に出たものは普通のフォロースルーデーと解釈されたりもします!
過去のフォロースルーデー
ここでは、直近の下の2つの有事の際に確認されたフォロースルーデーについてまとめています!
- コロナショック
- ロシアのウクライナ侵攻
コロナショック
コロナショック時には、直近の高値から35%も下落しました。これは、調整局面というより完全な下落相場でしたね。
この時、3/23に底を底をつけて、そこからラリーが開始したのですが直後の2日目と3日目に、前日の出来高を上回りながらの大きな上昇がありました!
先ほど上で説明したラリー4日目〜7日目よりは大分早い段階で出ていますが、この後株価は上昇トレンドに変わり上昇していっています!
ロシア・ウクライナ侵攻
続いて、昨今のロシアのウクライナ侵攻では、高値から13%くらい下落しました。それから3/8に底値をつけて、ラリーを開始しました。
そして3/8の下値を切り下げることなくラリーが続き、7日目の3/16と9日目の3/18にフォロースルーデーが確認されました!
1つ目は上で説明した、強いフォロースルーデーでありその後にさらに大きな出来高でのフォロースルーデーが出ているので、チャート上は今後上昇していくことが期待できます。
とはいえ、ロシアとウクライナの戦闘が終わるまでは何が起きるかわからないので、そこは楽観せずに常に警戒しながら投資をする必要があります。
物価高 vs FRBの利上げ 0.75%後に10年債利回りが落ち着いた
3つ目のフォロースルーデーは、コロナショックとロシアのウクライナ進行によって引き起こされたエネルギー価格を起点とした物価高に対して、FRBが利上げを行った直後、10年債利回りが落ち着いたタイミングに起きました。
下の図では、前回のフォロースルーデー直後に数日間上昇しましたがその後、完全には上昇トレンドには転じることができなかったことがわかります。
ここから中期的には上げる事が考えられますが、前回のフォロースルーデー同様に、ここで完全に上昇に転じるかは、明言できません。
理由は、2つ。
- 次のCPI(消費者物価指数)によってはFRBがより積極的に利上げをすることが考えられる。
- 下落トレンドラインを超えていない(青線)
これにより、ここで買いに行く前に、ブルトラップの可能性もあるので少々注意する必要があります。
今後も市場の動きを注視して見ていきましょう。
まとめ
このブログでは、下落トレンドから上昇トレンドへの転換サインであるフォロースルーデーについてまとめてみました!
調整相場( or 下落相場)からラリーが始まり、4日目〜7日目の間に出来高上昇を伴った1%以上の上昇がフォロースルーデータの条件となっています!
そして、直近に確認されたフォロースルーデーとしてコロナショックとロシアのウクライナ侵攻を紹介しました!
こういった相場のサインを、1つでも多く知っていれば自分の投資判断の材料の1つにできますし、自分で考えながら投資ができるので投資が楽しくなります。
このブログでは、このような知ると投資が楽しくなる知識を沢山まとめていますので、よければ他のブログもご覧になってください!
それでは、本日も残り1日よい1日をお過ごしください!