【投資信託の基礎】シャープレシオとは?計算式やおすすめの投資信託まとめ

【投資信託の基礎】シャープレシオの計算式を解説

投資信託を選ぶ時には、多くの評価基準があります。その中で、シャープレシオとは、リスクに対して無リスク資産をどれくらい上回るリターンを得ることができたのかを表す指標です。

このシャープレシオを計算式レベルで理解することができれば、いくつかの投資信託で迷った時に、パフォーマンスが同じでもより効率的に運用されている投資信託を選ぶことができるようになります。

このブログを見てわかることは下のとおりです。

  • シャープレシオが大きいということはリスクが少ないリターンが大きい
  • シャープレシオを見る時は条件を揃えるべき
  • 積立NISAができてシャープレシオが高い投資信託は何か

それでは、下の目次に沿って始めていきましょう!

目次

シャープレシオとは?

シャープレシオとは、リスクに対して無リスク資産をどれくらい上回るリターンを得ることができたのかを表す使用です。

まずは、計算式を見ていきましょう!

シャープレシオの計算式

$$ \frac{{リターン }-{ 無リスク資産のリターン}}{リスク(=リターンの標準偏差)} $$

分子から説明すると、リターンとは投資信託の値上がり率で、無リスク資産のリターンとは、日本では無担保コールレート(オーバーナイト物)、米国では3ヶ月国債の金利が使われます。無担保コールレートとは、コール市場という場所で金融機関が担保なしにお金を貸し借りをして、次の日に返還する時にもらえる金利のことを言います。

簡単にいうと、次の日には終わる貸し借りだから、無リスクで金利がもらえるよねってこと!

そして、シャープレシオの分子では投資信託のリターンと無リスク資産のリターンの差を取っており、これは無リスク資産のリターンをどれくらい上回ったリターンを出せているかを表します。

分子(リターン − 無リスク資産のリターン) がプラス :無リスク資産より投資信託のリターンが大きい

分子(リターン − 無リスク資産のリターン) がマイナス :無リスク資産より投資信託のリターンが小さいか同じ

投資信託は、株やコモディティなどリスク資産に投資を行っているため、無リスク資産よりも多いリスクを取っています。

なのでせっかくリスクをとったなら、リスクを取っていない資産よりもリターンを出すべきだという考えからこのような計算がなされています。

続いて、分母のリスクについて説明します。

ここでのリスクとは、リターンの標準偏差によって表されます。

まずイメージで言うと「基準価格がどれくらい変動したか」という理解で大丈夫です!

ではリターンの標準偏差について少しくわしく説明します。

まず偏差とは、平均値との差のことであり「ばらつき」を表します。

例として、3日間のリターンが、

1日目 +5% 2日目 +2% 3日目+5%

だとすると3日間のリターン平均は(5+2+5)/3 = +4%です!

そして偏差とは、平均値との差なので下のようになります。

1日目 1%( 5-4 ) 2日目 -2%( 2-4 ) 3日目 1%( 5-4 )

上の3つの偏差を見ると平均は4%なので1日目と3日目は1%なのでそこまで平均より離れておらずばらつきが小さいと解釈できます。しかし2日目は2%平均より小さく平均と離れているためばらつきが大きいと解釈できます。

上で説明した偏差は1つ1つのデータのばらつきを表しており上では3つの偏差がありますが、標準偏差は全てのデータの偏差を1つの標準化された数字で表します。

なので、

標準偏差が大きい → データ全体を見ると平均値から離れたデータが多くばらつきが大きい

標準偏差が小さい → データ全体で見ると平均値から離れたデータが少なくばらつきが小さい

よって、リターンの標準偏差が大きいことは以下のように解釈することができます!

リターンの標準偏差が大きい

→ リターン全体のうち平均値から離れているリターンが多くばらつきが大きい

→ ばらつきが大きいということは「急騰・急落」などのデータが含まれている可能性が高く「値動きが激しい」ことが考えられる

→ 値動きが激しいということはリスクが高い

なので最終的には下のように解釈できます。

リターンの標準偏差が大きい → リスクが大きい

リターンの標準偏差が小さい → リスクが小さい

このように分子と分母を理解してもう一度、シャープレシオの計算式を見るとシャープレシオはどのどうして大きくなるのか小さくなるのかが理解できると思います!

シャープレシオの計算式

$$ \frac{{リターン }-{ 無リスク資産のリターン}}{リスク(=リターンの標準偏差)} $$

シャープレシオが大きい理由は主に2つです。

  • リターンが大きい
  • リスク(リターンの標準偏差)が小さい

そしてシャープレシオが小さい理由は主に下の2つです。

  • リターンが小さい
  • リスク(リターンの標準偏差)が大きい

上のポイントで、リターンが大きい小さいはイメージが付くと思います。ただ、リスク(リターンの標準偏差)についてもう少しわかりやすく理解したいという方のために、下に絵で説明します。

下の絵を見ると、リスクが小さい株価チャートとリスクが大きい株価チャートがあります。

両方とも最終的なパフォーマンスは同じですが、ここで質問です。

ゆめぴよ

パフォーマンスは同じですが、あなたならリスク「小さい」と「大きい」株のどっちに投資したい?

生徒

ん〜パフォーマンス同じなら、
僕はリスク「小さい」株がいいです!

ゆめぴよ

それはどうしてかな?

生徒

だってリスクありは一度マイナスになってるし、値動きが激しいから投資していて怖いからです。。。

ゆめぴよ

その通り!
リスクが大きいと値動きが激しくなり、毎日値動きを見なきゃいけないし怖いんだよね
だから同じリターンならリスクが少ない、つまりシャープレシオが大きいほうが好まれるんだよね!

このように、同じパフォーマンスであればリスクが小さい方が投資家も安心して投資できますし、ファンドマネージャーの運用方法が優秀であることの証明にもなります。

シャープレシオを比べる時の注意点

ここでは、シャープレシオで優秀な投資信託を見つける時に注意すべきポイントをまとめました。

シャープレシオを比べる時の注意点は下の3つです。

  • 同じ地域で比べる
  • 同じ投資対象のもので比べる
  • 短期だけでなく長期も見る

同じ地域で比べる

シャープレシオで比べる時は、同じ地域の投資信託で比較をするべきです。

その理由は、上の方にて説明しました通り地域によって、無リスク資産が異なるからです。例えば、日本では「無担保コールレート」、米国では「3ヶ月金利の利回り」が使われるので、日本の投資信託と米国の投資信託を比較した時にフェアな比較ができません。

よって同じ地域の投資信託のシャープレシオを比べることで、無リスク資産を揃えて比較することができます。

同じ投資対象のもので比べる

次の注意点は、同じ投資対象のものを比べるとういものです。この理由は、投資対象によって価格変動が異なるからです。例えば、株と不動産とコモディティそれぞれを投資対象としている3つの投資信託を比べると、値動きが異なるためリターンやリスクが異なります。

なので正しいシャープレシオの比べ方は「S&P500に投資している投資信託を比べる」、「ゴールドの価格に連動する投資信託を比べる」というように投資対象を同じにした状態で比べることで、同じ条件の中で相対的にシャープレシオが高い投資信託を見つけることができます!

短期だけでなく長期も見る

シャープレシオを比較する時は、短期だけでなく長期も見ることが理想です!

なぜならば短期のシャープレシオはたまたまの可能性があるからです。自分で投資をしていても、たまたまいいニュースが出てストップ高を取れた、たまたまいいニュースが出て急落したなどあると思います。

短期間だとそういうたまたまのイベントによって、パフォーマンスがよくなりシャープレシオが高くなったということがあり得るので、長期で見ることでそのたまたまの影響が薄くなりよりファンドマネージャーの運用効率性を見ることができます。

積立NISAができてシャープレシオが高い投資信託

ここでは、積立NISA口座から購入できる投資信託でシャープレシオが高いものTOP3をまとめてみます!

なぜ積立NISAで購入できる投資信託で比べたかというと、積立NISAに選ばれている投資信託は、長期投資・分散投資のいくつかの条件をクリアしたものであり、投資初心者におすすめだからです。

シャープレシオの期間は、長すぎると新し目の投資信託のデータがないので3年間のシャープレシオで見ていこうと思います。

3年間のシャープレシオが高い投資信託TOP3は下のとおりです。

投資信託シャープレシオ
eMAXISSlim米国株式(S&P500)0.91
iFree S&P500 インデックス0.90
米国株式インデックス・ファンド0.89

結果を見てみると、上位2つはS&P500、3位は米国株式全体に連動している投資信託が選ばれました。特に、1位のeMAXISSlim米国株式(S&P500)は、積立NISAの買付ランキング1位となっており、シャープレシオが高い投資信託は投資家から人気があることがわかりますね。

投資信託を購入するのにおすすめの証券会社

投資信託にオススメの証券口座は以下のとおりです!

  • SBI証券
  • 松井証券
  • 楽天証券
  • LINE証券

SBI証券

SBI証券
SBI証券のメリット
  • 株式取引シェアNo.1
  • 手数料が格安
  • 取引の画面が使いやすい
  • つみたてNISAで利用している方が多い

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松井証券

SBI証券のメリット
  • 1日の約定代金合計50万円以下の株式取引手数料は無料
  • NISA株式取引手数料は恒久無料
  • デイトレ向け商品(一日信用取引)の手数料は無料
  • 初心者の方向けに様々な提案や診断をくれるロボアドバイザー
  • 信託報酬の一部を現金で還元してくれる毎月現金還元サービス

\ 初心者からデイトレーダーまで幅広く使われてるよ/

最後に

今回は、投資信託のリスクに対して無リスク資産をどれくらい上回るリターンを得ることができたのかを表す指標であるシャープレシオについてまとめてみました!

値上がり率のパフォーマンスと、一緒に使うことでリスクに対してどれくらい効率的に運用しているかがわかります!

こうやって投資信託の新しい評価基準が使えるようになると投資が楽しくなりますよね!

このブログでは、「投資初心者が納得して投資をできる」ように様々な知識をまとめていますので、是非他の記事も読んで投資を楽しんでいきましょう!

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